「3DCGの背景を作ってみたいけれど、どこから始めたらいいか分からない」「自己流で進めてみたけれど思い通りの世界観を作れずに悩んでいる」――そんな方は多いのではないでしょうか。
3DCG背景の作り方には数々の工程やコツがあり、知らずに作業を進めると時間と労力がかかってしまいます。
本記事では、3DCG背景の作り方を基本から応用までわかりやすく解説し、誰でも理想の「背景」を形にできる具体的なステップを紹介します。
制作フローから必要なソフト選び、質感調整やライティングのポイントまで、役立つ知識を凝縮。
あなたの3DCG背景制作を次のレベルへと導くヒントを、ぜひご覧ください。
3DCG背景の作り方を徹底解説

3DCG背景は、アニメやゲーム、映像制作などさまざまな分野で活用されています。
魅力的な背景を作るためには、基本の流れや必要な知識、ポイントを押さえることが大切です。
ここでは、3DCG背景制作の手順やノウハウについて、初心者にもわかりやすく紹介します。
制作フローの全体像
3DCG背景の制作フローは、大きく分けて以下のステップで構成されます。
- コンセプト決定とリファレンス集め
- ラフスケッチやレイアウトの作成
- モデリングによる形状制作
- マテリアル・テクスチャの設定
- ライティングによる雰囲気調整
- カメラ配置とアングル検討
- レンダリング、仕上げ・調整
これらの工程を意識することで、効率的に高品質な3DCG背景を仕上げることができます。
必要なソフトウェアの選び方
3DCG背景制作では、用途や目的に応じてさまざまなソフトウェアから選択することが重要です。
ソフトウェア名 | 特徴 | おすすめ用途 |
---|---|---|
Blender | 無料で多機能・拡張性が高い | 個人・学習・小規模制作 |
Maya | 業界標準・プロ向き | 商業アニメ・映画・TV |
3ds Max | 建築やゲーム向けに強い | 建築ビジュアライゼーション |
Cinema 4D | モーショングラフィックスが得意 | CM・映像演出 |
自分がどんな背景を作りたいか、作業環境や予算も考えて選びましょう。
背景モデリングの基本手順
背景モデリングでは、全体のバランスとリアリティを意識しながら進めます。
まずは大きな形を粗くモデリングし、次第に細部を作り込んでいくのがコツです。
建物や木、地形など、オブジェクトごとにレイヤーを分けて管理すると作業がしやすくなります。
途中で遠近感やカメラ位置も調整しながら、画面映えする構図に仕上げましょう。
マテリアルとテクスチャ設定のポイント
背景の質感を演出するには、マテリアルとテクスチャ設定が欠かせません。
リアリティを高めて没入感を出すため、素材ごとの表面の質感(質度、光沢度など)を調整します。
- 金属やガラスは反射や曇り具合を細かく設定
- 地面や壁は汚れやひび割れなどディテール追加
- テクスチャ画像は解像度や重複に注意する
- 場合によってノーマルマップやバンプマップを活用
見せたい世界観や表現したい雰囲気に合わせて、地道に作り込むことが大切です。
ライティングによる雰囲気作り
ライティングは作品の印象を大きく左右します。
太陽光やスポットライト、面光源など複数のライトを使って、光と影のバランスを調整しましょう。
色温度やライトの強さを変えると、朝・昼・夜などさまざまな時間帯の表現もできます。
背景に奥行きや空気感を出すには、環境光や霧(ボリュームライト)を組み合わせるのも有効です。
レンダリングで高品質に仕上げる方法
仕上げのレンダリングでは、解像度やサンプリング数を上げて美しい画像にします。
ノイズやギザギザを目立たなくするためのアンチエイリアス設定は重要なポイントです。
書き出す際に背景と他のオブジェクトを別パスで分けておくと、後の編集・合成がしやすくなります。
ソフトによってはレンダリング結果を直接色補正できる「レンダー後編集」機能も活用しましょう。
3DCG背景制作でよくある失敗例
はじめて3DCG背景制作をする方が陥りやすい失敗も知っておくと安心です。
- 背景がスカスカになってしまい、世界観が伝わらない
- テクスチャの継ぎ目や反復が目立つ
- 光源の色や明るさが極端で不自然な印象になってしまう
- レンダリングに時間がかかりすぎて効率が悪くなる
- カメラアングルを意識しないまま作業して迫力が出ない
上記のポイントに注意し、工程ごとに確認・微調整を重ねることが、失敗を減らすコツです。
3DCG背景制作に適したソフトウェアの特徴

3DCG背景制作には、用途や作業スタイルに合わせたソフトウェア選びが重要です。
それぞれのソフトウェアは特徴や操作性が異なるため、目的にあったものを選ぶことで効率的に作業を進めることができます。
ここでは代表的な3DCGソフトウェアの特徴について紹介します。
Blender
Blenderは無料で使えるオープンソースの3DCGソフトウェアです。
モデリング、テクスチャリング、レンダリング、アニメーションなど幅広い機能が搭載されており、3DCG背景作りにも十分対応できます。
直感的なインターフェースで初心者でも始めやすく、国内外のチュートリアルが豊富に存在します。
- コストをかけずに始めたい方に最適
- アドオンやカスタマイズ性が高い
- コミュニティが活発で情報収集がしやすい
クオリティの高いレンダリングエンジン「Cycles」や、リアルタイム表示が可能な「Eevee」も魅力です。
Maya
Mayaはプロの現場で広く使われている3DCGソフトウェアです。
モデリングやアニメーション性能が高く、特に映画やアニメ、ゲーム業界での利用実績が豊富です。
業務用として最適なツール群が揃っており、スクリプトやプラグインによる拡張性にも優れています。
メリット | デメリット |
---|---|
高機能でプロ向き | 費用が高い |
幅広い現場での実績 | 操作習得に時間がかかる |
商用利用やチーム制作にも対応できるため、企業やプロジェクト単位で活用したい方におすすめです。
Unreal Engine
Unreal Engineはゲーム開発向けの3Dエンジンですが、近年は建築や映像制作など幅広い分野で使われています。
高品質なリアルタイムレンダリングが可能で、インタラクティブな3DCG背景制作に最適です。
Blueprintというノードベースのビジュアルスクリプト機能により、プログラムなしでも複雑な演出や動きを実装できます。
さらにVRやARなどの次世代技術にも対応しており、最先端の制作を目指す方にぴったりです。
3DCG背景のモデリングテクニック

3DCG背景を魅力的に仕上げるためには、基本的なモデリング手法だけでなく、工程ごとに最適なアプローチを選ぶことが大切です。
用途に応じてローポリとハイポリをうまく使い分けたり、効果的にプロップを配置したりすることで、シーン全体に説得力やリアリティを加えることができます。
また、スケール感の調整も没入感のある背景作成には欠かせません。
ローポリとハイポリの使い分け
3DCG背景のクオリティを左右する重要な要素のひとつが、ローポリゴンとハイポリゴンモデルの使い分けです。
ローポリはポリゴン数を抑えた簡素なモデルで、広い背景や遠景に活用されます。
一方、ハイポリは細部まで形状を作り込んだモデルなので、画面の主役となる部分やユーザーが近くで見るエリアに適しています。
パフォーマンスを意識しつつ、見せたい部分だけを高品質にするのがポイントです。
用途 | ローポリ | ハイポリ |
---|---|---|
遠くのオブジェクト | 〇 推奨 | × 不要 |
近くの主役 | △ 状況による | 〇 推奨 |
ゲーム・VR | 〇 効率的 | △ 要最適化 |
ローポリ・ハイポリを目的に応じて選び、必要に応じてノーマルマップなどでディテールを表現するのもおすすめです。
プロップ配置のコツ
背景のリアリティや豊かさを表現するためには、小物や家具といった「プロップ」の配置が重要な役割を果たします。
プロップは単に数を置けば良いというものではなく、ストーリー性や環境に合わせて配置することで、説得力が増します。
- シーンの物語や雰囲気に合わせて小物の種類を選ぶ
- 重要な導線に視線誘導となるオブジェクトを配置する
- 主役やイベントの近くには特に目立つプロップを置く
- 生活感を出すために、あえて崩れた配置やランダム性を加える
プロップはレイアウトのバランスを意識しながら置くと、自然で生き生きとした背景に仕上がります。
スケール感の演出方法
スケール感は、背景の奥行きや世界観の広がりを伝えるうえで非常に大切なポイントです。
アイテムや建物の大きさを人間サイズと比較できるようにし、空間の広さや圧倒感を視覚的にわかりやすくしましょう。
たとえば、巨大な建造物の前に小さなプロップや人物を配置することで、そのスケールの違いを強調できます。
また、カメラのレンズ設定やパースの取り方、空気遠近法(フォグや色のグラデーションを使う手法)を取り入れると、よりダイナミックな印象を演出することが可能です。
嘘のないスケール設定を心がけることで、現実味のある3DCG背景に仕上がります。
質感を高めるマテリアルとテクスチャの工夫

3DCGの背景制作において、リアルな質感を表現するためにはマテリアルとテクスチャの工夫が欠かせません。
ただ形を作るだけでなく、光の反射や表面の凹凸、色味など細部までこだわることで、作品全体のクオリティが飛躍的に向上します。
ここでは、実際に役立つマテリアル設定やテクスチャ制作の方法について取り上げます。
PBRマテリアルの基礎
PBR(Physically Based Rendering)マテリアルは、実際の物理法則に基づいて質感を表現する方法です。
代表的なパラメータとしては、Albedo(ベースカラー)、Metallic(金属度)、Roughness(粗さ)、Normal(法線マップ)などがあります。
パラメータ名 | 役割 |
---|---|
Albedo | 物体の基本的な色や模様を決める |
Metallic | 金属か非金属かの質感を定義する |
Roughness | 表面の光沢やざらざら感を調整する |
Normal | 細かな凹凸を疑似的に表現する |
これらを適切に設定することで、自然な物体表現が可能になります。
レンダラーごとのPBRワークフローや目的に応じて微調整することが重要です。
テクスチャの自作手法
背景のリアリティを高めるには、自分でテクスチャを作成するスキルも身につけておきたいポイントです。
テクスチャ自作の基本的な方法を紹介します。
- デジタルペイントソフトで色や模様を描く
- 写真から質感を切り出して加工する
- ノイズやシームレスパターンを生成する
- Substance系など専用ソフトでプロシージャルテクスチャを作る
これらを組み合わせることで、オリジナリティのある素材作りが可能になります。
また、UV展開の工夫や複数レイヤーの重ね方でも印象が大きく変わります。
写真素材の活用
時短しつつ高品質な背景を作りたいときには写真素材の利用もおすすめです。
自分で撮影したり、フリー素材サイトからダウンロードした画像をPhotoshop等で加工して使うことができます。
たとえば壁や床、木材、金属などのテクスチャは写真素材から切り出すだけでも十分実用的です。
写真を活用する際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 不要な影や照明は消す
- シームレス加工しやすい構図を選ぶ
- 解像度の高い画像を使う
- 他のマテリアルパラメータとマッチさせる
このような工夫で、素材感のリアリティが一段階アップします。
リアル感を生み出すライティング設定

3DCG背景で現実味を演出するためには、ライティング設定が大きなカギを握ります。
自然な明るさや色合い、影の表現を工夫することで、作品全体の臨場感や奥行きがぐっと増します。
細かいパラメータを調整することで、シーンに最適なライティングを作り出せます。
昼夜のライティング設定
昼のシーンでは、太陽光を意識して明るくシャープなライティングを設定します。
夜の背景の場合は、光源を月や街灯などに設定し、暗がりの表現やわずかな光の表現を丁寧に行うことがポイントです。
シーンごとに理想的なライティングを選ぶには以下のポイントを参考にしましょう。
- 昼は高い位置から明るい光を当てて影をはっきりさせる
- 夕方は低い位置からオレンジ系の光を使い、柔らかな影を演出する
- 夜は青味や緑味のライトを加えて空気感を再現する
さらに、空のHDRI画像を利用すると、よりリアルな環境光を得ることができます。
色温度の調整
色温度を調整することで、背景の雰囲気を簡単に変えることができます。
色温度とは、光の色味を表す指標で、ケルビン(K)で表現されます。
以下の表は、色温度とその特徴的な雰囲気の一例です。
色温度(K) | 見た目の特徴 | おすすめのシーン |
---|---|---|
3000K前後 | 暖かいオレンジ系 | 夕焼けや室内 |
5000K前後 | 自然な白色 | 昼の屋外 |
7000K以上 | 青白くクール | 夜や曇り空 |
この色温度を意識して設定を変えると、シーンの印象を自在に操ることができます。
影と奥行きの強調
影の表現は背景にリアリティを与えるための重要な要素です。
ライトの位置や強さ、シャドウの濃さを工夫することで、物体の形状や配置がよりはっきりと伝わります。
影をくっきりさせたい場合は、シャープなライトや距離の近い光源を利用します。
逆に柔らかい雰囲気を出したい場合は、面光源や大きなライトを使って影の輪郭をぼかしましょう。
また、「アンビエントオクルージョン」などの機能を使うと、隙間や奥まった部分の奥行き感も自然に強調できます。
3DCG背景の仕上げとクオリティアップのポイント

3DCG背景はモデルを配置して終わりではなく、さまざまな工夫によって作品全体のクオリティをさらに高めることが可能です。
リアルで魅力的な背景を作るためには、奥行きの印象や細部の仕上げ、演出などが重要です。
仕上げの段階で一手間かけることで、見る人の印象を大きく変えることができます。
レイヤリングによる奥行き表現
3DCG背景にリアルな奥行きを感じさせるためには、レイヤリングが有効です。
レイヤリングは背景を複数の層に分けて配置し、遠近感を演出する手法です。
「前景」「中景」「後景」に分けてオブジェクトやテクスチャを配置することで、自然なパースや遠近感が強調されます。
以下は、主な奥行き表現のレイヤー分けの例です。
レイヤー | 特徴 | 配置するもの |
---|---|---|
前景 | 画面に近くディテールが目立つ | 草・木・岩・手すり・小物など |
中景 | 主役や建物、メインとなる要素 | 建物・道・人物・装飾物など |
後景 | 遠くにありぼやける | 山並み・空・遠景の建物など |
それぞれのレイヤーごとにライティングや色味を調節すると、よりリアルな背景に仕上げることができます。
ポストプロセスによる仕上げ
CGのレンダリングが終わった後に行う「ポストプロセス」も、作品のクオリティを大きく左右します。
代表的なポストプロセス処理には次のようなものがあります。
- カラーバランス調整:全体の色味や雰囲気を整える
- 被写界深度(DOF):ピントやボケ味を追加して奥行きを出す
- グレアやブルーム:光の演出で幻想的な効果を加える
- ノイズやフィルムグレイン:質感を向上させる
これらの処理を適度に組み合わせることで、一層プロフェッショナルな仕上がりが期待できます。
ただし、やりすぎると不自然になることもあるので、バランスを見ながら微調整しましょう。
カメラアングルの工夫
3DCG背景の魅力を引き出すためには、カメラアングルの選び方も重要なポイントです。
斜めからのアングルやパースを強調したポイントから撮影すると、動きや立体感が生まれます。
また、アイレベルを変えたりローアングル・ハイアングルを使うことで、見る人に新しい視点を提供できます。
以下の表は、カメラアングルの特徴と効果の一例です。
アングル名 | 特徴 | 効果 |
---|---|---|
アイレベル | 目線と同じ高さで自然な視点 | リアルで落ち着いた印象 |
ローアングル | 下から見上げる視点 | 迫力や広がりの強調 |
ハイアングル | 上から見下ろす視点 | 全体の見渡しやスケール感の演出 |
効果的なアングルを見つけるために、レンダリング前に複数のカメラポジションでテストしてみるのがおすすめです。
初心者が3DCG背景を効率よく上達するコツ

3DCG背景の制作は、最初は難しく感じるかもしれません。
しかし、ポイントを押さえた勉強法やツールの活用で、着実にスキルを伸ばすことができます。
効率よく上達するためには、日々の練習に加えて他者からの学びや作業方法の工夫も重要です。
チュートリアル活用法
初心者には、動画サイトや書籍にある3DCG背景のチュートリアルの活用がおすすめです。
次の方法を意識して取り組むと、より効果的に学ぶことができます。
- 初心者向けと中級者向けの両方をバランスよく選ぶ
- 分からない部分は一時停止や巻き戻しを活用する
- 習った内容をそのまま再現したあと、自分なりにアレンジしてみる
- 解説内でツールの小技や便利なショートカットが紹介されていないかチェックする
- 複数のチュートリアルで同じテーマ(例:森、都市)を作り比べてみる
また、見ながら手を動かすことで理解が深まります。
作業後は「どこが難しかったか」「どう工夫したらよかったか」振り返るのもおすすめです。
作業効率を高めるショートカット
3DCGツールには作業効率を上げるショートカットが多数用意されています。
頻繁に使う操作だけでも覚えると、背景制作のスピードが大きくUPします。
代表的なツール | 機能 | ショートカット例 |
---|---|---|
Blender | オブジェクトの複製 | Shift + D |
Maya | カメラ移動 | Alt + マウスドラッグ |
3ds Max | 移動ツール選択 | W |
慣れないうちは、よく使うショートカットを書き出して手元に置いておくと便利です。
新しい作業を覚える際には、その操作のショートカットも一緒に調べる習慣を持ちましょう。
効率化は小さな積み重ねが大切です。
自分の作品を改善する方法
自分の作った3DCG背景をより良くするには、客観的な視点と継続的な努力がカギです。
まず、自分が「良い」と思う他の製作者の作品と自分の作品を見比べてみてください。
色彩やパース、ディテールの入れ方など違いが見つかるはずです。
SNSやポートフォリオサイトに投稿して、フィードバックをもらうのも非常に効果的です。
他人からの意見は気づかなかった課題や、新しい発見につながります。
下記のように改善を進めましょう。
- まず1つのテーマ(森・街・建物など)に集中して練習を継続する
- 定期的に過去の自分の作品と見比べて成長を確認する
- もらったアドバイスを1つずつ試してみる
- 気に入ったテクニックを分析し、自分の作品にも積極的に取り入れる
積み重ねるほどに作品が洗練されていくので、焦らず長い目で続けることが大切です。
3DCG背景作りに役立つツールとアドオン

3DCGで背景を制作する際には、作業の効率を高めたり、よりリアルで魅力的なシーンを作るための便利なツールやアドオンが数多く存在します。
これらを活用することで、単純作業の自動化や複雑な効果の再現、膨大な素材の管理が驚くほどスムーズになります。
背景づくりのクオリティアップや時短を目指すなら、ツールの特徴を知って選び方のポイントを押さえることが大切です。
モディファイア
モディファイアは、3Dオブジェクトの形状や構造を自動で変形・調整できる便利な機能です。
Blenderなどの主要な3DCGソフトで多く搭載されており、たとえば地形のデコボコやなだらかなカーブ、複雑な構造も数クリックで作れます。
主なモディファイアの種類を以下に表でまとめました。
モディファイア名 | 主な用途 |
---|---|
Subdivision Surface | メッシュを滑らかに細分化する |
Array | オブジェクトを複製・並べる |
Boolean | オブジェクトを合成・切り抜きする |
組み合わせることで、自然物から人工物まで自在な造形が可能になります。
アセットブラウザ
アセットブラウザは、テクスチャやモデル、マテリアルなど膨大な素材データを管理するためのツールです。
ワンクリックで自分の3DCGシーンに背景用素材をドラッグ&ドロップできるので、制作のスピードがぐんと上がります。
- お気に入りの草木や岩などをコレクション化しておけば、必要な時にすぐ呼び出せます。
- サンプルアセットが多数プリインストールされているソフトもあるので、初心者でも導入が容易です。
- Googleドライブや外部ストレージと連携してアセットを共有できることもあります。
整理のコツは、カテゴリや用途ごとにしっかりフォルダ分けすることです。
パーティクルシステム
パーティクルシステムは、背景の草や木、小石、落ち葉など大量のオブジェクトを一括で配置するための仕組みです。
手作業ではとても手間がかかる表現も、パーティクルシステムを使えば自動でバラつきをもたせて自然に配置できます。
例として、以下のような用途に使われることが多いです。
- 草原や森の地面に多数の草を生やす
- 川や池に無数の水しぶきを作る
- 雪や雨、花びらなど動きのある小物演出
繰り返し使う表現にも最適で、効率的にリアルな背景が作れます。
3DCG背景作りを次のレベルに進めるために

ここまで、3DCG背景作りの基本やコツについて解説してきました。
基礎を押さえた今こそ、自分だけの表現やオリジナリティを追求してみましょう。
制作技術は日々進化していますので、最新のソフトウェアやテクニックを積極的に取り入れることも大切です。
また、他のクリエイターの作品を観察したり、コミュニティに参加してフィードバックをもらうのも良い刺激になります。
最後に一番大切なのは、楽しみながら続けることです。
小さな挑戦を積み重ねて、あなたらしい3DCG背景の世界をどんどん広げていってください。