デジタルでイラストを描くたびに、「どんな大きさにすればいいのだろう」と迷った経験はありませんか。
アイコンやSNS投稿用、商業イラストや同人誌といった目的によって適切な大きさや解像度は大きく異なり、間違った設定だと、あとから修正できずに苦労してしまうことも少なくありません。
この記事では、イラストの大きさや解像度の最適な設定方法から、用途別の基準、失敗しないコツまで、デジタルイラスト制作に役立つ情報をわかりやすく解説します。
あなたの作業がスムーズになり、満足のいく仕上がりを実現できるヒントがきっと見つかるでしょう。
デジタルイラストを描く際の大きさ設定の最適解

デジタルイラストを制作する際、大きさの設定はとても重要なポイントです。
用途や仕上げたいクオリティによって最適なサイズは異なります。
大きすぎてもデータが重く、処理が遅くなるリスクがありますが、小さすぎると画質の低下や印刷の際の粗さが目立ってしまうことがあります。
目的に合わせて正しいサイズを選ぶことで、より美しいイラストを効率よく制作できます。
使用目的別に適した大きさ
イラストを制作する際は、まずその使い道から適切なサイズを決めることが大切です。
例えば、SNSやアイコン用、印刷用など用途ごとに必要なサイズが違います。
- Web用イラスト:比較的小さいサイズ(1000〜2000px程度)が扱いやすいです。
- 印刷用イラスト:A4サイズ以上(3508×2480pxなど)が推奨されます。
- アイコン:500×500px〜1000×1000pxが一般的です。
目的に合わせてオーバースペックにならない範囲でサイズを設定しましょう。
解像度と大きさの関係性
イラストの大きさと解像度は密接に関係しています。
解像度はdpi(dots per inch)で表され、同じピクセル数でも解像度が異なれば印刷時の仕上がりも変わってきます。
用途 | サイズ(px) | 解像度(dpi) |
---|---|---|
Web | 1920×1080 | 72 |
印刷(A4) | 3508×2480 | 300 |
ウェブ用であれば72dpi程度で十分ですが、印刷用は300dpiを基準にしましょう。
印刷とWeb表示それぞれのサイズ基準
用途によって、推奨されるサイズや解像度が変わります。
Web表示の場合は画面に合わせた大きさ、印刷の場合は実際の用紙サイズや解像度に合わせた大きさが必要です。
Web用はデータが軽く表示も高速なため、1000〜2000px程度で十分です。
印刷用はA4で3508×2480px/300dpi、A3なら4961×3508px/300dpiが目安となります。
用途に応じたサイズ設定が、画質の維持やトラブル防止につながります。
アイコン・SNS投稿用イラストの標準サイズ
SNSやアイコン用など、小さめサイズのイラストにもおすすめの基準があります。
多くのSNSではアイコンサイズが数百ピクセル四方と定められている場合が多いです。
- Twitter:400×400px(推奨)
- Instagram:320×320px(推奨)
- LINE:640×640px(推奨)
アイコンやSNS投稿用では、1000×1000px以上で作成しておけばトリミングや縮小時にも対応しやすいです。
商業作品や同人誌向けの推奨大きさ
商業イラストや同人誌など、高品質で印刷する必要がある場合は特にサイズと解像度に注意しましょう。
A4印刷には3508×2480px /300dpi、A3なら4961×3508px /300dpiがおすすめです。
見開きページなど大きなサイズで使用する場合は、更に余裕を持たせて制作することも必要です。
印刷所によって推奨解像度やサイズが異なる場合があるので、事前に仕様を確認しておきましょう。
プロが使うキャンバスの大きさ例
プロのイラストレーターがよく使うキャンバスサイズには傾向があります。
作品のクオリティや用途に応じて最適な大きさを選ぶことが多いです。
用途 | キャンバスサイズ | 解像度 |
---|---|---|
一枚絵(Web公開) | 2000×3000px | 350dpi |
同人誌表紙 | 3567×2560px | 350dpi |
印刷グッズ | 4000×4000px〜 | 350dpi |
作成後にトリミングやサイズ調整がしやすいように、最初からやや大きめに設定しておく人も多くいます。
ご自身の作風や仕上がりイメージに合わせて選ぶことがポイントです。
デジタルイラストの解像度が作品に与える影響

デジタルイラストを制作する際に、解像度はとても重要な要素のひとつです。
解像度によってイラストの仕上がりや用途が大きく変わります。
印刷用データやウェブ用画像など、目的に合った解像度を選ぶことが理想的です。
解像度を上げた場合のメリット
高い解像度でイラストを制作すると、細部まで緻密に表現できるのが大きな特徴です。
色のグラデーションや線のなめらかさもより美しくなります。
また、大きなサイズへの印刷や拡大表示にも耐えられるため、ポスターやグッズ制作など多用途に利用できます。
- ディテールをしっかり描きこめる
- 印刷時も美しさを維持できる
- 修整や加筆がしやすい
特に商用利用や作品集作りを考える場合は、できるだけ高解像度で描くことがおすすめです。
解像度が低い場合のリスク
解像度が低いイラストは、拡大表示や印刷時に画像が荒くなりがちです。
細かい部分がぼやけたり、ジャギーが目立ったりする原因になります。
また元データのサイズが小さいと、後から拡大しても品質を元に戻すことが難しくなります。
用途 | 低解像度 | 高解像度 |
---|---|---|
ウェブ掲載 | 表示は可能 | 鮮明だが容量が大きくなりやすい |
印刷 | ぼやけやすい | 美しく仕上がる |
拡大表示 | 画像が荒れる | 拡大してもなめらか |
後悔しないためにも、作業開始時から適切な解像度を設定しておくことが大切です。
大きさとデータ容量のバランス
解像度が高いほどイラストの大きさもデータ容量も増えます。
容量が大きくなりすぎると、パソコンの動作が重くなったり保存や送信時に時間がかかる場合があります。
用途に合った適切なサイズを選びましょう。
- SNSやウェブ用:72~150dpi・短辺1000~2000px
- 印刷用(同人誌やポスターなど):300dpi以上・サイズに応じて調整
- ポストカードや小物:300dpi・実寸サイズ
作業効率やパソコン環境も考えつつ、目的に応じたイラストの大きさを決めることがポイントです。
デジタルイラスト作成時の大きさ設定手順

デジタルイラストを描く際には、制作したい作品の用途や印刷・表示方法に応じて最適な大きさを決めることがとても大切です。
イラストの大きさを事前にしっかり設定しておくことで、仕上がりの美しさや作業効率が大きく変わります。
ここではデジタルイラストのサイズを決める基本的な手順やポイントを紹介します。
ピクセル数の決め方
デジタルイラストの「大きさ」は主にピクセル数(幅×高さ)で決まります。
ピクセル数は、イラストの用途や公開する場所によって使い分ける必要があります。
- WebやSNS:1000~2000ピクセル程度の幅が一般的。スマホやPCで閲覧する場合はこの範囲で十分きれいに表示されます。
- 印刷用:A4サイズの場合は3000ピクセル以上(高解像度)の設定がおすすめ。印刷したときに粗くならず鮮明に仕上がります。
- アイコンやサムネイル:300~500ピクセル程度でOKですが、拡大縮小に備えて少し大きめで描いておくと後から加工しやすいです。
用途ごとに仕上がりサイズをイメージし、その目的に合ったピクセル数を選ぶことが失敗しないコツです。
dpi設定の具体例
dpi(ドット・パー・インチ)とは、1インチ(2.54cm)の中にどれだけたくさんのドット(点)が並んでいるかを示す数値です。
印刷する場合はdpiの設定も重要になります。一般的な目安は以下の通りです。
用途 | 推奨dpi |
---|---|
Web・SNS用 | 72~100dpi |
ポストカード・はがき印刷 | 300dpi |
ポスターや大判印刷 | 350dpi |
Webで使う場合は72dpiあれば十分です。ただし印刷用途の場合は300dpi以上を確保しておくと美しい仕上がりが期待できます。
サイズ選びで失敗しないポイント
イラストのサイズや解像度を決める際に注意したいポイントをまとめました。
- 制作開始前に必ず用途を確認する。途中で用途が変わると最初から描き直すことになりかねません。
- 大きめのサイズで描き、必要に応じて縮小する。拡大には限界があるため、小さすぎるサイズで描くと劣化しやすいです。
- 印刷の場合は「仕上がりサイズ × dpi」で必要なピクセル数を計算しましょう。
- パソコンのスペックやソフトの動作も考慮し、無理のないサイズ設定にすることも大切です。
これらのポイントを押さえれば、初めての方でも安心してデジタルイラストの大きさ設定ができます。
制作後のデジタルイラストのリサイズ方法

デジタルイラストを制作した後に、その大きさを変更したい場面は少なくありません。
SNSへの投稿や印刷、ポートフォリオ作成など、用途に応じて最適なサイズへ調整することで、イラストの見栄えや使い勝手が大きく変わってきます。
しかし、リサイズの方法によって仕上がりに差が出るため、いくつかのポイントを押さえることが大切です。
縮小時の注意点
イラストを縮小する際は、線やディテールが潰れてしまわないように気をつけましょう。
特に細かい描き込みがあるイラストの場合、縮小によって文字や線が見えづらくなることがあります。
縮小する前には元画像のコピーを作成しておくと、失敗した場合のやり直しが簡単です。
- 画像を縮小する前にレイヤーを統合しない
- 解像度はできるだけ高めに設定する
- 縮小後に必要であればシャープフィルターを使って輪郭を補正する
- 保存する際にはPNGやBMPなどの劣化の少ない形式を選ぶ
このようなポイントに注意することで、仕上がりの品質を保つことができます。
拡大時に避けるべきトラブル
イラストを拡大すると、画像がぼやけたり粗くなったりすることがあります。
特にピクセル単位で描画されているラスター画像では、拡大による画質劣化が目立ちやすくなります。
対策 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
ベクターデータ化する | 拡大しても劣化しない | 複雑なイラストの変換には手間がかかる |
AI補完機能付きツールを使う | 滑らかに拡大できる | 元のタッチや雰囲気が変わる可能性がある |
線画を描き直す | 鮮明な画質を保てる | 時間と労力が必要 |
できるだけ拡大用の高解像度データを用意しておくと安心です。
おすすめリサイズツール
デジタルイラストのリサイズに役立つツールはいくつもあります。
用途や操作のしやすさで選ぶと良いでしょう。
- Photoshop:業界標準で、リサイズやシャープ化が自由自在
- CLIP STUDIO PAINT:イラスト制作もリサイズも対応、便利な補正機能あり
- GIMP:無料ながら高機能で、比較的大きな画像も扱える
- Swaffleやwaifu2x:AIによる高画質な画像拡大が可能
- オンラインサービス(イラストリサイズ.comなど):ソフトをインストールしなくても手軽に利用できる
それぞれのツールの特徴や得意分野を知っておくと、シーンに合ったリサイズが行えます。
イラストソフトごとの大きさの初期設定

デジタルイラストを描く際、使用するソフトごとにキャンバスの初期設定サイズが異なります。
用途に合わせて最適なサイズを選ぶことが、きれいな仕上がりや作業のしやすさにつながります。
ここでは、代表的なイラストソフトの初期設定についてみていきましょう。
Clip Studio Paintの初期設定
Clip Studio Paintは、マンガやイラスト制作に特化した人気の高いソフトです。
新規キャンバス作成時には、以下のような初期設定が表示されます。
項目 | 初期値 |
---|---|
幅 | 2894px |
高さ | 4093px |
解像度 | 350dpi |
カラーモード | RGBカラー |
これはB5の印刷サイズを基準にした初期値で、漫画原稿にもそのまま使いやすくなっています。
もちろん、用途に合わせてオリジナルのサイズやSNS投稿用のプリセットも選択することができます。
Photoshopの初期設定
Photoshopは写真加工だけでなく、イラスト制作にも広く使われています。
新規ファイル作成時に用意されている主なサイズ例は次の通りです。
- 写真(A4サイズ : 210 × 297 mm、解像度は300dpiが標準)
- ウェブ用(1920 × 1080 pxや1280 × 720 pxなど)
- カスタム(好きな数値で自由に設定可能)
Photoshopでは用途や目的に合わせてテンプレートを選ぶか、必要に応じて細かく数値を変更できます。
印刷物の場合はミリ単位、デジタル作品の場合はピクセル単位での設定が便利です。
ibisPaintの初期設定
ibisPaintはスマートフォンやタブレット向けのイラストアプリとして人気です。
起動して「新しいキャンバス」を作成すると、初期設定画面が表示されます。
主な選択肢はスマホ画面やSNS投稿に最適化されています。
標準で選べる初期サイズの例を以下にまとめます。
用途 | 大きさ(px) |
---|---|
スマホ壁紙 | 1080 × 1920 |
Twitterヘッダー | 1500 × 500 |
カスタム | 任意で設定可能 |
ibisPaintは、特にスマホでSNSに投稿する場合に便利なプリセットが充実しています。
また、自分で自由に幅・高さを設定することもでき、非常に柔軟です。
デジタルイラストの大きさ選びで後悔しないために知っておくべきこと

ここまでデジタルイラストの大きさについてさまざまなポイントをご紹介してきました。
イラストを制作する上で、大きさを決めるタイミングや目的に合わせたサイズ選びはとても重要です。
もし制作途中でサイズの微調整や拡大を無理に行うと、画像がぼやけてしまったり、理想通りに仕上がらない原因になります。
これからデジタルイラストに取り組む方は、一度迷ったら「大きめ」に設定すると安心です。
大きすぎるとデータ容量が増えたり、処理が重くなることもありますが、あとから小さくリサイズするのは簡単です。
また、使用目的(SNS投稿、同人誌印刷、グッズ制作など)ごとに必要なサイズや解像度を調べておくこともポイントです。
デジタルイラストの大きさ選びで悩んだときは、この記事で解説した基準やヒントを思い出して、後悔のない作品づくりにつなげてください。