「パソコンで絵を描く方法を知りたいけれど、何から始めればいいのかわからない」と感じている方は多いのではないでしょうか。
デジタルイラストに挑戦したいと思っても、必要な機材やソフトの選び方、そして基本的な使い方など迷うポイントがたくさんあります。
この記事では、初心者の方でも安心して始められるように、パソコンで絵を描く方法を初心者目線でわかりやすく解説します。
道具選びからソフトの使い方、練習のコツや注意点まで、これからデジタルイラストを始めたい方の「知りたい!」にしっかりお応えします。
これから、あなたの創作活動が広がるパソコンで絵を描くための具体的なステップを、一緒に確認していきましょう。
パソコンで絵を描く方法の全手順

パソコンで絵を描くには、機材やソフト選びから基本的な操作方法、描いた絵の保存方法まで、いくつかのステップがあります。
初めての方でも順番に進めていけば、デジタルイラストを楽しめるようになります。
パソコンでのデジタルイラスト作業の流れ
パソコンでイラストを描く際は、以下の手順で進めるのが一般的です。
- 必要な機材やソフトを準備する
- ペンタブレットなど入力機器をセットアップする
- お絵描きソフトをインストールして初期設定する
- ラフスケッチを描く
- 主線や色を塗って仕上げる
- 完成したデータを保存・管理する
この流れを覚えておけば、どんなイラスト制作にも応用できます。
必要な機材の選び方
デジタルイラストに必要な主な機材には、パソコン本体、ペンタブレット、そして作業に適したディスプレイがあります。
パソコンはできればメモリ8GB以上、グラフィック性能が高いモデルを選ぶと快適です。
ペンタブレットは大きさや感度、ボタンの有無などで選びましょう。
機材 | おすすめポイント |
---|---|
ノートパソコン | 持ち運びやすさ重視、液晶ペンモデルもある |
デスクトップパソコン | 高性能でカスタマイズが可能、長時間作業向き |
液晶ペンタブレット | 紙に描くような感覚、直感的な操作 |
板型ペンタブレット | 価格が手頃、軽量で持ち運びやすい |
自分の使いやすさや予算に合わせて、最適な機材を選んでください。
ペンタブレットの使い方
ペンタブレットは、専用のペンで直接画面や板状のタブレットに描き込む装置です。
まずパソコンに接続し、ドライバーをインストールしてセットアップを行います。
お絵描きソフトを立ち上げ、ペンの筆圧やショートカットボタンの設定を調整すると、自分好みの使い心地が得られます。
ペンの持ち方や動かし方に慣れるまでは、簡単な線や丸を繰り返し描いてみることが大切です。
お絵描きソフトの導入方法
お絵描きソフトは様々な種類があります。
- 無料ソフト:メディバンペイント、FireAlpaca、Kritaなど
- 有料ソフト:CLIP STUDIO PAINT、Adobe Photoshopなど
自分の目的や予算に合わせて選びましょう。
導入方法は、公式サイトからインストーラーをダウンロードし、画面の案内に従ってインストールします。
インストール後は、初回起動時に設定やチュートリアルが表示される場合が多いので、それに沿って初期設定を済ませておくのがおすすめです。
ソフトの基本機能
お絵描きソフトには、絵を描くための基本的な機能がそろっています。
ブラシツールを使えば鉛筆やペン、エアブラシなど様々な描画ができます。
消しゴムツールで不要な部分を消したり、スポイトツールで色を吸い出したりすることもできます。
レイヤー機能を使えば、線画と着色、背景などを分けて描画でき、修正や編集もスムーズです。
データ保存と管理
完成したイラストは必ずデータとして保存しましょう。
保存形式には、お絵描きソフト独自の形式(例:clip、psd)と、画像形式(例:jpg、png)があります。
作業途中は編集可能な形式で保存し、公開や印刷には画像形式で書き出すのがおすすめです。
ファイル名や保存場所をきちんと管理し、定期的なバックアップを心がけると、大切なデータを失わずに済みます。
クラウドストレージや外付けHDDなどを利用するのも効果的です。
パソコンで絵を描くために揃えるべき道具

パソコンで絵を描く際には、必要な道具をそろえることで快適な作画環境が整います。
ここでは、パソコン本体のスペックやペンタブレット、スタイラスペン、イラスト用のモニターについて順にご紹介します。
パソコンの推奨スペック
イラスト作業をパソコンで行う場合、マシンのスペックは非常に重要です。
特に重要なのはCPU、メモリ、グラフィックス、ストレージの4点です。
項目 | 推奨スペック | 理由 |
---|---|---|
CPU | Intel Core i5以上 | 高速な動作が期待できるため |
メモリ | 8GB以上(16GB推奨) | 複数のレイヤーや大きなファイルも快適に扱える |
グラフィックス | 内蔵GPUでも可・専用GPUならさらに快適 | 描画や画像処理の速度が向上する |
ストレージ | SSD(256GB以上) | 起動や保存が早く、作業の効率が上がる |
これらの条件を満たしていれば、ほとんどのイラスト制作ソフトが快適に動作します。
ペンタブレットの特徴
ペンタブレットは、パソコンで絵を描く際に欠かせないアイテムです。
紙に描く感覚で入力できるため、細かいタッチや線も思い通りに表現しやすくなります。
- 板型タブレット:本体に画面がなく、モニターを見ながら手元で描くスタイルです。価格が比較的リーズナブルで、軽量かつ持ち運びやすい特徴があります。
- 液晶タブレット:画面に直接描けるタイプで、直感的な描画が可能です。イラストソフトのショートカットキーが本体についているモデルも多く、作業効率がアップします。
- サイズ選び:作業スペースや持ち運びの有無に応じてA4やA5サイズを選びましょう。大きな画面ほど細かい作業はしやすくなりますが、設置場所の確保も必要です。
用途や予算に合わせて最適なタイプを選ぶことが大切です。
スタイラスペンの違い
スタイラスペンは、ペンタブレットや液晶タブレットで使用するペン型の入力デバイスです。
ペンごとに感度や重さ、握りやすさ、ペン先の交換のしやすさなどが異なります。
ペンの筆圧感知レベルが高いほど、線の強弱や濃淡も表現しやすくなります。
最近のモデルはバッテリーレスやワイヤレスなど、充電の心配が少なく軽快に使える工夫もされています。
メーカーによって互換性が異なる場合があるため、購入時は自分のペンタブレット・液タブに対応しているものを選ぶようにしましょう。
イラスト用モニターの選択
イラストを描くとき、モニターの性能も作品の仕上がりに大きく影響します。
発色の良さや解像度、画面サイズ、表示遅延の少なさがポイントになります。
推奨されるモニターの条件としては、24インチ前後のフルHD(1920×1080)以上、できればIPSパネルのものが適しています。
IPSパネルは視野角が広く色再現性が高いため、イラスト制作において重宝されます。
また、色域(sRGBカバー率)の高いモデルを選ぶことで、より正確に色を管理できるのでおすすめです。
パソコンで絵を描くためのソフトウェア

パソコンで絵を描くには、ペイントソフトやイラスト作成用の専門ソフトウェアが必要です。
初心者からプロまで多くの人が様々なソフトを使っており、自分の目的や予算に合ったソフトを選ぶことが大切です。
無料ソフトの例
無料で使えるペイントソフトにはさまざまな種類があります。
代表的なものとして「ペイントツールSAI(体験版)」「Krita(クリタ)」「MediBang Paint」「GIMP」などがあります。
とくにKritaやMediBang Paintは、直感的な操作ができて初心者にも扱いやすいです。
- Krita:デジタルイラストやコミック作成におすすめ
- MediBang Paint:多機能でクラウド保存にも対応
- GIMP:写真編集もできる高性能なオープンソースソフト
これらのソフトは無料でダウンロードでき、費用をかけずにデジタルイラストを始めてみたい方におすすめです。
有料ソフトの特徴
有料ソフトにはさらに充実した機能やサポート、商用利用のしやすさなど、無料ソフトにはないメリットがあります。
代表的な有料ソフトには「Adobe Photoshop」「CLIP STUDIO PAINT」「Corel Painter」などが挙げられます。
ソフト名 | 特徴 |
---|---|
Adobe Photoshop | プロ御用達。幅広い用途で使え編集機能が豊富。 |
CLIP STUDIO PAINT | マンガ・イラストに特化。描き味や素材が充実。 |
Corel Painter | 本格的なアナログ風の表現ができる。 |
プロ並みの作品を目指したい場合や、細かいブラシ設定・レイヤー機能など高度な機能を活用したい人は有料ソフトが適しています。
用途別の選び方
パソコンで絵を描くソフトは、用途や目的に合わせて選ぶことが大切です。
イラストやマンガ制作ならCLIP STUDIO PAINTやMediBang Paint、写真のレタッチや加工もしたいならPhotoshopやGIMPが便利です。
アナログ風のタッチを求める場合はCorel Painterなども選択肢になります。
また、パソコンの性能や使い勝手、自分が慣れている操作感も考慮すると良いでしょう。
ソフトウェアの導入手順
ソフトウェアを導入する際は、まず公式サイトにアクセスし、最新バージョンのインストーラーをダウンロードします。
- 使いたいソフトウェアの公式サイトに行く
- ソフトウェアをダウンロードする(Windows・Macなど自分のOSを選択)
- ダウンロードしたファイルを開き、インストールウィザードの指示に従う
- インストールが完了したら、アイコンをダブルクリックして起動する
- 初回起動時はライセンス認証や会員登録が必要な場合もあるので確認する
セキュリティのため、必ず公式サイトからダウンロードすることが大切です。
迷った時は各ソフトウェアの公式ガイドやサポートページも参考にしてみてください。
パソコンで絵を描く初心者向けの練習ステップ

パソコンで絵を描き始めるとき、いきなり上手に描こうとすると難しさを感じるかもしれませんが、基本の練習ステップを踏むことで少しずつ上達できます。
まずはペンの使い方や線の引き方を覚え、次にシンプルな線画をマスターし、その後色塗りの基本を練習することが大切です。
焦らずステップごとに進めていきましょう。
ペンの持ち方と描き心地
パソコンで絵を描く場合、多くの人がペンタブレットや液晶タブレットを使います。
まずペンの持ち方は自然にリラックスすることがポイントです。
手首や腕を机の上に置いて動かすと安定した線が引きやすくなります。
最初は力を入れすぎず、鉛筆やボールペンを持つ感覚で持つのがおすすめです。
描いているときに違和感がある場合は、ペン先の摩擦感やタブレットの設定も調節してみましょう。
項目 | ポイント |
---|---|
持ち方 | 指に力を入れすぎず軽く握る |
姿勢 | 背筋を伸ばして手首を安定させる |
設定 | 筆圧感度や摩擦感を自分好みに調整 |
線画の練習方法
線画はイラスト作成の基本であり、思い通りに線を引けるようになるまでしっかり練習しましょう。
パソコンではソフトの直線ツールに頼ることもできますが、手で描く練習が上達の近道です。
- まっすぐな線を引く
- 同じ大きさの丸や四角を何度も描く
- 軽くスケッチし、徐々にしっかりした線に清書する
- キャラクターや動物など簡単なモチーフのトレースをする
これらを繰り返すことで手の動きが自然になり、きれいな線を引けるようになります。
多少線がぶれても気にせず、楽しく続けることが大切です。
色塗りの基礎練習
線画ができるようになったら、次は色塗りの基礎を練習しましょう。
まずはシンプルな配色やグラデーションから始めるのがおすすめです。
パソコンの描画ソフトにはレイヤーという便利な機能があります。
線画と色塗りを分けて進めることで、失敗してもやり直しやすくなります。
以下の手順で色塗りの基礎を練習してみましょう。
- 線画を描いたら、新しいレイヤーを用意します
- 好きな色でベタ塗りしてみる
- 明るい部分や影になる部分を少しずつ描き足す
- ぼかしやエアブラシを使ってなじませる
正しい方法や決まりはありませんので、いろいろな塗り方を実験して感覚をつかんでいきましょう。
トラブルなくパソコンで絵を描くための注意点

パソコンで絵を描く際には、思わぬトラブルで作業が中断したり、大切なデータが失われたりすることがあります。
快適に、また安心して創作活動を楽しむためには、いくつかのポイントを意識して事前に対策をしておくことが大切です。
データのバックアップ
パソコンは急なトラブルが発生する場合があるため、自分で描いた大切な作品データはこまめにバックアップしましょう。
例えば、作業を一定時間ごとに上書き保存する習慣をつけることが基本です。
それだけでなく、外付けハードディスクやUSBメモリ、クラウドストレージなどに作品を保存しておくと、万が一の時にも安心です。
- 作業ファイルを異なる場所に保存する
- 自動保存機能を活用する
- バックアップのスケジュールを決めて定期的に実施する
これらの方法を実践するだけで、データ紛失のリスクを大幅に減らすことができます。
ソフトの動作不良対策
イラスト制作で利用するソフトが突然フリーズしたり、エラーで落ちてしまうことも珍しくありません。
安定して作業を続けるためには、まずお使いのパソコンやグラフィックソフトを常に最新のバージョンにアップデートしておきましょう。
また、複数のアプリケーションを同時に起動しすぎると動作が不安定になるため、不要なウィンドウは閉じておくと良いです。
もしもエラーが頻発するときは、トラブルの内容ごとに対処法が異なります。
トラブル例 | 主な対策 |
---|---|
ソフトが落ちる | パソコンのメモリ増設やソフトの再インストール |
保存ができない | 一時ファイルの削除や、保存先のディスク容量を確認 |
ペンタブの遅延 | ドライバのアップデート、USBポートの変更 |
問題が解決しない場合には、ソフトの公式サイトやサポートフォーラムで最新情報をチェックしてみてください。
快適な作業環境づくり
長時間の作業や集中して描き続けるためには、快適な作業環境を整えることも大切です。
机や椅子の高さを自分の体型に合わせて調節し、長時間座っても疲れにくい姿勢を心がけましょう。
また、手元や画面が暗いと目が疲れやすくなるので、適度な明るさを保てるように照明にも気を配ってください。
さらに、画面との距離が近すぎると目や首に負担がかかるため、ディスプレイは適切な位置に設置するのがポイントです。
必要に応じてペンタブレットやショートカットデバイスなどのツールも活用すれば、より効率的に絵を描くことができます。
パソコンで絵を描く楽しさと創作活動の広がり

パソコンを使ったお絵かきは、紙と鉛筆だけのアナログな手法とはひと味違う魅力があります。
さまざまなツールや機能を活用することで、アイデアが形になるまでの過程を何度も試行錯誤できる点が大きな特徴です。
イラストや漫画だけでなく、デザインやアニメーションにも挑戦できるなど、創作活動の範囲がこれまで以上に広がります。
ペンタブレットや液晶タブレットを使えば、手描きの感覚でより自由に描くことも可能です。
色彩や質感、構図を気軽に調整できるので、初心者からプロまで自分のペースでスキルを高めることができます。
また、SNSやイラスト投稿サイトを活用すれば、自分の作品を世界中の人に見てもらい、意見をもらったり友達を作ったりと、創作活動の輪もどんどんと広がっていきます。
パソコンで絵を描くことは、一人ひとりの表現の幅をぐっと広げてくれる、ワクワクする趣味や仕事の第一歩になります。