「CGイラストの描き方が知りたいのに、何から始めていいか分からない…」と悩んでいませんか。
初めてCGイラスト制作に挑戦する初心者の方は、機材やソフトの選び方からラフ、線画、配色、塗り方、仕上げまで分からないことが多く、思い通りの作品が作れずに行き詰まってしまいがちです。
本記事では、CGイラストの描き方を基礎から分かりやすく解説し、初心者でも挫折しにくい具体的なコツや練習法、よくある課題の解決策まで一挙にご紹介します。
あなたの「描きたい!」を実現するための手順やポイントをまとめているので、ぜひ参考にして理想のCGイラストを描けるようになりましょう。
CGイラストの描き方を初心者向けに徹底解説

CGイラストは、デジタル環境を使うことで自由に修正や編集ができるため、初心者でも挑戦しやすい表現方法です。
紙とペンだけで描くイラストとは違い、パソコンやタブレットなどのデバイスや専用ソフトの使い方も覚えましょう。
基本の工程を理解することで、自分だけの個性豊かなイラストが作れるようになります。
次に、具体的な手順やコツを順番に解説していきます。
必要な機材とソフトの選び方
CGイラスト制作に必要な主な機材には、パソコン、ペンタブレット(または液晶タブレット)、及びイラスト制作ソフトがあります。
パソコンはイラスト制作ソフトが快適に動作するスペックのものがおすすめです。
ペンタブレットには板タブレット型と液晶タブレット型がありますが、初心者には価格と使いやすさで板タブレットが人気です。
イラスト制作ソフトは、用途や予算に合わせて選ぶと良いでしょう。
人気ソフトには「CLIP STUDIO PAINT」、「Adobe Photoshop」、「ペイントツールSAI」などがあります。
ソフト名 | 特徴 | 価格 |
---|---|---|
CLIP STUDIO PAINT | 多機能でイラスト・漫画に適している | 買い切り/サブスク |
Adobe Photoshop | 汎用性が高く写真加工にも対応 | サブスク |
ペイントツールSAI | 軽量で操作が簡単 | 買い切り |
作りたいイラストのスタイルや目標に合わせて、機材やソフトを選びましょう。
ラフの作成手順
ラフとは、イラストの全体像や構図・ポーズ・バランスなどを大まかに描いた下絵のことです。
まずは軽く円や線で大まかな輪郭やポーズを描きます。
続いて主要なパーツ、例えば顔や手などを少しずつ細かく描き加えましょう。
この段階で細部にこだわらず、全体的なバランスを重視します。
- 新しいレイヤーを作成
- ラフ用の薄い色(灰色や青色など)を選ぶ
- 大まかなシルエットや構図を描く
- ポーズやパーツの配置を調整する
- 全体のバランス確認後、ラフを調整・完成させる
ここでしっかりと構図を固めておくと、後の工程がスムーズになります。
線画を描くコツ
線画はラフを元に、清書するイメージで描きます。
滑らかな線にするコツは、手首や腕全体を使って大きく動かすことです。
線の太さや強弱を使い分けると、立体感や表情がより豊かになります。
一度に全て描こうとせず、分解してパーツごとに描き進めましょう。
描きづらい部分はレイヤーを分けて描くと修正もしやすくなります。
また、デジタルならではの「アンドゥ(取り消し)」機能や「手ブレ補正」機能も積極的に活用しましょう。
配色とレイヤーの基本操作
配色では、全体の雰囲気に合わせて色味を選ぶことが大切です。
まずは大まかな色を大きく塗り分ける「ベース色」を塗り、それぞれのパーツごとにレイヤーを分けると作業がしやすくなります。
多くのイラストソフトにはレイヤー機能があり、人物や背景ごとに重ねて描写できます。
レイヤー操作の基本は、下から「背景→ベース色→影色→ハイライト」の順に並べることです。
色の組み合わせに悩むときは、カラーパレットや配色補助サイトを活用してみましょう。
レイヤーに名前をつけておくと後から修正もしやすくなります。
塗りの種類と効果的な使い方
CGイラストには様々な塗り方や表現技法があります。
代表的な塗り方として、「アニメ塗り」「厚塗り」「水彩風塗り」などがあります。
- アニメ塗り:はっきりとした境界を使い、平坦な色で塗り分ける方法。
- 厚塗り:筆やブラシで絵の具のように塗り重ね、陰影や質感をしっかり出す方法。
- 水彩風塗り:透明感やにじみを活かして柔らかい雰囲気を出す塗り方。
塗り方に合わせてブラシの大きさや不透明度、レイヤーモードを調整すると、より理想に近い表現ができます。
初めはベタ塗りから始めて、少しずつ新しい塗り方にも挑戦してみましょう。
仕上げ工程のポイント
仕上げでは、全体の色味や細部、光の効果などを整えてイラストの完成度を高めます。
ハイライトや影をさらに加えてメリハリをつけると、イラスト全体に立体感が生まれます。
背景にグラデーションや簡単な模様を入れるだけでも印象が大きく変わります。
描き終えたら、一度全体を俯瞰してバランスが取れているか確認しましょう。
必要に応じて色調補正ツールや効果フィルターで仕上げるのもおすすめです。
完成したデータは保存形式を選び、「JPEG」や「PNG」など用途に合ったファイル形式で保存しましょう。
CGイラスト制作で使える塗り方のテクニック

CGイラストを描く際には、さまざまな塗り方のテクニックがあります。
塗り方ごとに作品の雰囲気や質感が大きく変わるため、目的や好みに応じて使い分けるとよいでしょう。
ここでは代表的な塗り方について紹介します。
アニメ塗り
アニメ塗りは、輪郭線を活かし、影とハイライトをはっきり分けて塗る方法です。
メリハリのある色分けが特徴で、キャラクターイラストやマンガの着彩によく使われています。
- ベースカラーをきれいに置く
- 影をシンプルな色で塗る
- ハイライトや効果を追加して完成させる
この方法は、時間の短縮ができるだけでなく、見やすく鮮やかな印象に仕上がりやすいです。
厚塗り
厚塗りは、油彩絵画のような重厚感と立体感が表現できる塗り方です。
線画を残さず、色を重ね塗りしながら自然なグラデーションや質感を生み出します。
項目 | 厚塗りの特徴 |
---|---|
ブラシ設定 | 不透明度や筆圧に強く影響される |
仕上がり | 陰影が滑らかで深みがある |
おすすめ用途 | リアルなイラストや背景制作 |
筆のタッチを生かすことで、温もりや厚みを感じる作品に仕上げることができます。
水彩塗り
デジタルツールで水彩画のような透明感や柔らかい雰囲気を表現するのが水彩塗りです。
色を重ねたり、にじませたりしながら独特の風合いを楽しめます。
こちらの塗り方は、ブラシの設定で透明度を調整したり、紙質のテクスチャを活用するとより水彩らしさが生まれます。
主にふんわりとしたイラストや幻想的な背景などにおすすめです。
フォトバッシュ
フォトバッシュは、写真素材を加工してイラストに取り込む技法です。
特に背景や複雑な構造物の描写に効果的で、リアリティのある表現を短時間で実現できます。
色調補正やマスク機能を使い、違和感なく自分の絵に馴染ませる工夫が大切です。
レイアウトや構図を自由に調整でき、独創的な作品にもチャレンジすることができます。
CGイラストのクオリティを上げる練習方法

CGイラストをより魅力的に仕上げるためには、日々の練習と基礎力の積み上げが欠かせません。
すぐに上達を実感できる方法は少ないですが、繰り返し練習することで確実に技術は磨かれていきます。
ここでは効果的な練習方法として、模写練習、オリジナル作品作成、毎日のスケッチについて紹介します。
模写練習
模写は他のイラストレーターや写真、漫画の一コマなどをそっくりに描き写す練習です。
見る力と描く力を同時に鍛えられるため、初心者から上級者まで幅広く取り入れられています。
模写を行う際は、単なるトレースではなく線の流れや陰影の付け方、色使いまで注意深く観察することが大切です。
以下は模写練習で意識したいポイントです。
- 線や形状の比率を正確に掴む
- 色味や明暗のグラデーションを再現する
- 質感や素材感の描き分けに挑戦する
繰り返し模写を続けることで、観察力と描画力の両方が飛躍的に伸びます。
オリジナル作品作成
オリジナル作品の制作は、自分のアイデアを形にする創造的な練習方法です。
模写と違い、構図や世界観、キャラクター設定なども自分で考える必要があります。
自由度が高いぶん難しいですが、アイデアを試すことで表現力や発想力が養われます。
練習を継続するうえで、モチベーションの維持にもつながる点が魅力です。
練習内容 | 得られる効果 |
---|---|
テーマを決めて描く | ストーリー性・構成力アップ |
キャラクターデザイン | 個性やセンスが磨かれる |
背景や小物を描き込む | 空間表現・描写力向上 |
自分だけの作品づくりにチャレンジし、描けば描くほど「自分らしさ」が作品に現れます。
毎日のスケッチ
毎日のスケッチ習慣は、短時間でできる効果的な練習です。
画力向上には継続が鍵ですので、5分や10分でも手を動かすことを意識しましょう。
身の回りの物を描く、写真を見て模写する、頭に浮かんだキャラクターや構図をさっと描いてみるなど、テーマは自由でOKです。
描き続けることで、迷いのない線や瞬間的なアイデアを具体化する力が育ちます。
手軽に始められるのが毎日スケッチの魅力です。
初心者がつまずきやすいCGイラスト描き方の課題

CGイラストの描き方を学び始めたばかりの初心者には、さまざまな壁が立ちはだかります。
中でも「線画がきれいに描けない」「色選びが難しい」「立体感が出せない」といった悩みは多くの人が抱える課題です。
これらの課題を知っておくことで、効果的な練習やスキルアップのヒントを見つけやすくなります。
線画がきれいに描けない悩み
線画はCGイラストの基礎ですが、思い通りにきれいな線を引くのは意外と難しいものです。
線がガタガタになったり、強弱が不自然だったりして、作品全体の印象が弱くなってしまうこともあります。
主に以下のような原因が考えられます。
- 手ブレによる線の揺れ
- ペンタブレットやソフトの設定が合っていない
- 一度に長い線を描こうとして失敗する
コツとしては、まず短い線を積み重ねて描くクセをつけたり、線の入り抜きを意識することが挙げられます。
また、ペンの設定や手ぶれ補正機能を活用して自分に合った環境を作るのも大切です。
色選びの難しさ
色塗りはイラストの雰囲気を大きく左右しますが、色の組み合わせや塗り方で迷ってしまう初心者も多いです。
どんな色を使えば良いか分からず、全体がぼやけたり、彩度や明度のバランスが取れなくなったりすることがあります。
色選びのコツを理解することで、より魅力的なイラストに仕上げやすくなります。
よくある色選びの失敗 | 改善のヒント |
---|---|
全体的にくすんだ印象になる | メリハリのある色をポイントで使う |
彩度が高すぎて色がうるさい | 自然な色に落ち着かせるため中間色を使う |
影色やハイライトの選び方が分からない | 色相や明度を少しずつ変えて試す |
配色ツールや参考作品を活用して目を養うこともおすすめです。
立体感の表現不足
イラストに立体感を持たせるのは、初心者が特につまずきやすいポイントです。
影や光の位置が不自然になったり、立体的な効果がうまく出なかったりすると、どうしても平面的な印象になってしまいます。
立体感を出すために初心者が意識すると良い点をまとめました。
- 光源の向きをしっかり決める
- 陰影を思い切って描き込む
- 参考写真や立体物を観察して練習する
また、グラデーションやぼかしツールを取り入れることで、形の丸みや奥行きを表現しやすくなります。
立体感は一朝一夕には身につきませんが、練習量を重ねることで少しずつ自然な表現ができるようになります。
全体の流れと今後のステップアップ

ここまでCGイラストの基本的な描き方について紹介してきましたが、練習を重ねることで誰でも少しずつ上達していくことができます。
最初は思うように描けなかったり、細かな部分がうまく表現できなくても、自分なりのペースで続けることが大切です。
描くたびに新しい発見や課題が見つかりますので、それを着実にクリアしていくことが上達への近道です。
また、自分が描きたいテーマやジャンルがはっきりしてきたら、参考になる作品をじっくり観察したり、同じ分野で活躍しているクリエイターのメイキングを見てみるのもおすすめです。
ソフトの機能を活用したり、時には新しいジャンルにも挑戦してみることで、表現できる幅がぐっと広がります。
今後も自分の成長や変化を楽しみながら、継続して描き続けていきましょう。
積み重ねた練習や工夫が、やがて自分だけの魅力的なCGイラストにつながっていきます。